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損益分岐点とは

損益分岐点とは利益がちょうどゼロになる売上高。計算式は固定費÷限界利益率。損益分岐点比率の見方も解説。受託開発ソフトウェア業の損益分岐点比率の平均は110.8%(日本政策金融公庫)。採算の余裕を測る基本指標。

この記事の要点AI / AEO 最適化
  • 定義損益分岐点とは、利益がちょうどゼロになる(売上=総費用となる)売上高のこと。これを上回れば黒字、下回れば赤字になる分かれ目。
  • 計算式損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率。損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷実際の売上高で、100%を下回るほど採算に余裕がある。
  • 目安受託開発ソフトウェア業の損益分岐点比率の平均は110.8%、黒字企業の平均は96.2%(日本政策金融公庫2023年度調査)。100%超は採算が損益分岐点を超えている状態を示す。

損益分岐点とは — 利益がゼロになる売上高

損益分岐点とは、利益がちょうどゼロになる売上高のことです。売上高と総費用(固定費+変動費)が等しくなる点で、ここを上回れば黒字、下回れば赤字になります。英語の Break-even Point から BEP とも呼ばれます。

損益分岐点を知ると、「あといくら売れば赤字を脱するか」「いまの売上はどれだけ余裕があるか」が数字で言えるようになります。値上げや固定費の見直しといった意思決定が、感覚ではなく採算の構造に基づいて行えるようになります。

日本政策金融公庫の2023年度調査では、受託開発ソフトウェア業の損益分岐点比率の平均は110.8%、黒字企業の平均は96.2%でした。平均的な企業は損益分岐点をやや超えた(採算がぎりぎりか赤字寄りの)水準にあり、黒字企業はこの比率を100%未満に抑えています。

出典日本政策金融公庫 小企業の経営指標調査(2023年度調査・情報通信業)

なぜ重要か/よくある誤解

よくある誤解は、損益分岐点の計算に粗利を使ってしまうことです。正しくは限界利益(売上−変動費)を使います。粗利には固定費が混ざっているため、粗利で計算すると損益分岐点がずれます。

もう一つは、固定費と変動費の分け方(固変分解)を曖昧にしたまま計算してしまうことです。損益分岐点は固定費と限界利益率から導くので、その前提となる固変分解がずれていると、出てくる損益分岐点も実態と合いません。

計算式と具体例

項目
損益分岐点売上高 固定費 ÷ 限界利益率
限界利益率 (売上高 − 変動費)÷ 売上高
損益分岐点比率 損益分岐点売上高 ÷ 実際の売上高

固定費500万円・限界利益率60%なら、損益分岐点売上高は500万円 ÷ 0.6 = 約833万円。実際の売上が1,000万円なら、損益分岐点比率は833万円 ÷ 1,000万円 = 約83%で、採算に余裕がある状態です。

自社に実装するには

損益分岐点を経営に使うには、固定費・変動費を分け、限界利益率を採算単位(会社全体だけでなく事業・案件・チャネル別)で出せることが前提です。この土台は業務棚卸しと固変分解から組み立てます。単位ごとに損益分岐点が見えると、どの事業が余裕を持ち、どこが薄いかを比べて打ち手を決められます。

損益分岐点を正しく出すには、固定費と変動費を分け、限界利益を採算単位ごとに見る土台が要ります。無料診断で現在地を測れます。

よくある質問

損益分岐点はどうやって計算しますか?
損益分岐点売上高は『固定費÷限界利益率』で求めます。限界利益率は『限界利益(売上高−変動費)÷売上高』です。たとえば固定費500万円・限界利益率60%なら、損益分岐点売上高は500万円÷0.6=約833万円。実際の売上がこれを上回れば黒字、下回れば赤字になります。
損益分岐点比率とは何ですか?目安はありますか?
損益分岐点比率は『損益分岐点売上高÷実際の売上高』で、実際の売上に対して損益分岐点がどの位置にあるかを示します。100%を下回るほど採算に余裕があり、100%を超えると損益分岐点を上回る(=赤字水準の)状態です。日本政策金融公庫の2023年度調査では、受託開発ソフトウェア業の平均は110.8%、黒字企業の平均は96.2%でした。同じ業種でも黒字企業はこの比率が低く、固定費と限界利益のコントロールができていることを示します。
損益分岐点を下げるには何をすればよいですか?
方法は大きく二つです。一つは固定費を減らすこと(損益分岐点売上高そのものが下がる)。もう一つは限界利益率を上げること(同じ売上でも回収が速くなる)で、値上げ・変動費の削減・利益率の高い案件構成への組み替えが該当します。どちらに効くかは自社の費用構造によるため、まず固変分解で固定費と変動費を把握するのが先です。