定義FLコストとは、飲食店のFood(食材費・原価)とLabor(人件費)を合計した費用。飲食店のコストの大半を占めるため、店舗の採算を最も大きく左右する。計算式FLコスト=食材費+人件費。FL比率(%)=FLコスト÷売上高×100。家賃(Rent)を加えたFLR比率で見ることも多い。目安FL比率は売上高の60%以下が一つの目安とされ、内訳はFood30〜35%・Labor20〜25%程度。業態で変動費の重さが違うため、同業態の水準と自店の推移で読む。
FLコスト・FL比率とは — 飲食店の二大コストを束ねた指標
FLコストとは、飲食店のコストのうちFood(食材費・原価)とLabor(人件費)を合計した費用のことです。FL比率は、そのFLコストが売上高に占める割合を示します。飲食店では食材費と人件費が費用の大半を占めるため、FLコストは店舗の採算を最も大きく左右する指標になります。
だからFL比率は、飲食店の経営者が真っ先に見るべき採算指標です。FL比率が適正な範囲に収まっていれば、残りで家賃や水道光熱費などの固定費を回収し、利益を残せる、という関係になります。
中小企業庁の中小企業実態基本調査によると、飲食サービス業の営業費用は原材料費(食材費)と人件費が中心を占めます。FL比率の目安はあくまで全体の傾向であり、業態によって食材費と人件費の重さが大きく異なるため、同業態の水準と並べて読むのが実務的です。
なぜ重要か/よくある誤解
最大の誤解は、FL比率は低ければ低いほど良いと考えることです。食材費を削れば味や満足度が落ちて客離れを招き、人件費を削りすぎればサービスやオペレーションが崩れて、結局は売上を落とします。目指すのは「最小化」ではなく、提供価値と客単価に見合った適正なバランスです。
もう一つは、業態を問わず同じ目安を当てはめることです。食材原価の重い焼肉やすし店ではFood比率が高く、人手のかかるフルサービス業態ではLabor比率が高く出ます。目安の数字は必ず同業態の文脈の中で使います。
計算式と具体例
| 項目 | 式 |
|---|---|
| FLコスト | 食材費(Food) + 人件費(Labor) |
| FL比率(%) | FLコスト ÷ 売上高 × 100 |
| FLR比率(%) | (FLコスト + 家賃) ÷ 売上高 × 100 |
たとえば月商500万円の店で、食材費が160万円、人件費が115万円なら、FLコストは275万円、FL比率は55%です。一つの目安である60%以下に収まっているため、コスト構造としては健全な範囲、という読み方になります。ここに家賃50万円を加えると、FLRコストは325万円、FLR比率は65%。これも目安の70%以下に収まっています。
自社に実装するには
FLコストを実務で使う鍵は、「どの単位でFLを見るか」を決めることです。店舗全体のFL比率だけでは、どの店舗・時間帯・メニューで採算が崩れているかは見えません。店舗別・時間帯別・メニュー別に売上と食材費・人件費を紐づけて初めて、「人件費が重いのに売れていない時間帯」や「原価率の高いメニュー」を特定できます。この単位の設計は、何にいくらのコストが紐づいているかを洗い出す業務棚卸しから始まります。
FLコストを「店舗別・時間帯別・メニュー別」で見られると、どこで採算が崩れているかが分かります。無料診断で見える化の起点を洗い出せます。
よくある質問
FL比率はどのくらいが目安ですか?
FLコストとFLR比率はどう違いますか?
FL比率を下げれば利益は増えますか?
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