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RevPAR・ADRとは

RevPARとは販売可能な客室1室あたりの売上。ADR(客室平均単価)と客室稼働率(OCC)の関係、計算式、宿泊業での目安と使い方を具体例で解説。RevPAR=ADR×OCCで、施設間の稼ぐ力を1指標で比較できる。客室稼働率は観光庁の宿泊旅行統計調査(年間値)で確認できる。

この記事の目次
  1. RevPAR・ADRとは — 客室1室あたりの稼ぎを測る指標
  2. なぜ重要か/よくある誤解
  3. 計算式と具体例
  4. 自社に実装するには
  5. よくある質問
  6. 関連用語・ガイド
  7. 出典
この記事の要点AI / AEO 最適化
  • 定義RevPAR(レブパー)とは、販売可能な客室1室あたりの売上を示す指標。ADR(客室平均単価)とOCC(客室稼働率)を掛け合わせ、単価と稼働の両面を1つの数字で捉える。
  • 計算式RevPAR=ADR×OCC、またはRevPAR=客室売上÷販売可能客室数。ADR=客室売上÷稼働客室数。OCC(稼働率)=稼働客室数÷販売可能客室数。
  • 目安客室稼働率(OCC)は観光庁の宿泊旅行統計調査で公表され、近年は全国平均でおおむね6割前後。RevPARやADRは施設タイプ・立地・季節で大きく動くため、自施設の値は同タイプ・同地域と経年推移で読む。

RevPAR・ADRとは — 客室1室あたりの稼ぎを測る指標

RevPAR(レブパー、Revenue Per Available Room)とは、販売可能な客室1室あたりの売上を示す指標です。ADR(客室平均単価、Average Daily Rate)が「実際に売れた客室の平均単価」を表すのに対し、RevPARは空室も含めた全客室を母数にするため、単価と稼働の両方をまとめて捉えられます。

だからRevPARは、宿泊業の採算を一つの数字で見るうえで中心になる指標です。単価が高くても空室が多ければRevPARは伸びず、稼働を埋めても単価が低ければやはり伸びません。RevPARは「単価×稼働」の総合力を表し、宿泊事業の稼ぐ力を素直に映します。

観光庁の宿泊旅行統計調査では、客室稼働率(OCC)が施設タイプ別・地域別に公表されており、近年の全国平均はおおむね6割前後で推移しています。RevPARやADRは施設タイプや立地で大きく変わるため、目安の数字は単独で使うより、同タイプ・同地域の稼働率と並べて読むのが実務的です。

出典観光庁 宿泊旅行統計調査(客室稼働率)

なぜ重要か/よくある誤解

最大の誤解は、稼働率だけ、または単価だけを追ってしまうことです。稼働率を上げようと値下げを続ければADRが下がり、RevPARは思ったほど伸びません。逆に単価にこだわって空室を増やしても、やはりRevPARは下がります。稼働と単価は片方を追うと片方が崩れる関係にあるため、RevPARという一つの指標で全体の稼ぎを見ます。

もう一つは、施設タイプや地域を問わず同じ目安を当てはめることです。シティホテルとビジネスホテル、繁忙期と閑散期では水準がまったく異なります。目安の数字は必ず同タイプ・同地域・同時期の文脈の中で使います。

計算式と具体例

項目
ADR(客室平均単価) 客室売上 ÷ 稼働客室数
OCC(客室稼働率) 稼働客室数 ÷ 販売可能客室数
RevPAR ADR × OCC(=客室売上 ÷ 販売可能客室数)

たとえば客室100室のホテルで、ある日に70室が平均1万2,000円で売れたとします。ADRは1万2,000円、稼働率(OCC)は70%。RevPARは1万2,000円×0.7=8,400円です。これは「販売可能な100室それぞれが平均8,400円を稼いだ」という意味になります。仮に値下げして単価1万円で90室埋めると、ADRは下がりますがRevPARは1万円×0.9=9,000円となり、この局面では値下げで稼働を埋めたほうがRevPARは高くなる、という読み方ができます。

自社に実装するには

RevPARを実務で使う鍵は、「どの単位でRevPARを見るか」を決めることです。施設全体のRevPARだけでは、どの施設・客室タイプ・プラン・時期で稼ぎを取りこぼしているかは見えません。施設別・プラン別・時期別に客室売上と販売可能客室数を紐づけて初めて、「稼働は高いのに単価が取れていないプラン」や「閑散期の空室の機会損失」を特定できます。この単位の設計は、何にどれだけの売上とコストが紐づいているかを洗い出す業務棚卸しから始まります。

RevPARを「施設別・プラン別・時期別」で見られると、どこで稼ぎを取りこぼしているかが分かります。無料診断で見える化の起点を洗い出せます。

よくある質問

RevPARとADRはどう違いますか?
ADR(客室平均単価)は「実際に売れた客室1室あたりの平均単価」で、稼働した客室だけを母数にします。RevPARは「販売可能な客室1室あたりの売上」で、空室も含めた全客室を母数にします。たとえば単価を上げてADRが高くても、稼働率が下がって空室が増えればRevPARは伸びません。逆に値下げで稼働を埋めてもADRが下がりすぎればRevPARは伸びません。ADRは単価の指標、RevPARは単価と稼働を合わせた総合採算の指標、と役割が違うため、両方を並べて見ます。
RevPARはどのくらいが目安ですか?
RevPARは施設タイプ(シティホテル・ビジネスホテル・旅館など)、立地、季節によって水準がまったく異なるため、単独の目安より同タイプ・同地域との比較で読むのが実務的です。土台となる客室稼働率(OCC)は観光庁の宿泊旅行統計調査で施設タイプ別・地域別に公表されており、近年の全国平均はおおむね6割前後で推移しています。RevPARは公的統計では直接公表されないことが多いため、自施設のADRと稼働率から計算し、稼働率は宿泊旅行統計調査の同タイプ平均と、ADRは自施設の経年推移と比べて評価します。
RevPARを上げるにはADRと稼働率どちらを優先すべきですか?
状況によります。RevPAR=ADR×稼働率なので、稼働率に余裕がある(空室が多い)局面では、値下げで稼働を埋めるよりも、付加価値やプラン設計でADRを保ったまま稼働を上げるほうがRevPARの効率は高くなります。逆に繁忙期で稼働率が高い局面では、安易な値下げをやめてADRを引き上げる余地があります。重要なのは、稼働率だけ・単価だけを追わず、RevPARという単一指標で「客室1室あたりの稼ぎ」を見て、施設別・プラン別・時期別に最適なバランスを判断することです。